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テンセグリティ

私の治療におけるとても重要なキーワードがあります。

それは「テンセグリティー」という言葉です。

テンセグリティーとは
「身体の構造は適切な骨・筋肉・筋膜にかかる張力と圧縮のバランスによって保たれている」という意味です。

何を言っているのかわかりませんね・・・

簡単に説明するために下の模型の写真を見てください
(ちなみにこの模型は院に入ってすぐ左側にある出窓の所に置いてありますのでご自由に手に取ってみてください)

この模型はゴムが棒を等しい力で引っ張り合うことにより成り立っています。棒は棒だけではこの形を維持することはできません、ゴムが適切な力で引っ張っている為に空間に固定されているのです。

 

人間の身体にも同じことが言えます。

人間の身体は骨だけでは立っている事ができません、筋肉やスジが適切な力で骨を引っ張っている為に立っている事ができるのです。

 

ではこの事が治療とどの様に関係があるのしょうか?

 

上の写真の模型はどこか一本のゴムの引っ張りが強くなってしまうだけでこの形を保つことはできません。一本のゴムの短縮が全体の形に影響をおよぼしてしまうのです。

 

人間の身体も同じようにある一部分の短縮が全体の形に影響をおよぼしてしまうのです。

 

例えば、当院の治療だと膝の曲がらない方に腰のスジを伸ばしたりします。そして、曲がらなかった膝が曲がるようになり喜んでいただいたりします。なぜ腰のスジを伸ばしたのかというと、痛みの原因が(引っ張られているゴムが)痛む場所にあるとは限らないからです。